10月29日夜、韓国ソウルで行われたハロウィーンのイベントで、集まった多くの若者が転倒し大事故になっています。
日本でも過去に多くの人が集まった群衆雪崩が起きています。
今回は恐ろしさの啓発を込めて、過去に起きた明石花火大会歩道橋事故と彌彦神社事件の2つの群衆雪崩について調査しました。
韓国の群衆雪崩で明石花火大会歩道橋事故が話題に
10月29日夜、韓国で行われたハロウィーンのイベントで、集まった多くの若者が転倒し大事故になっています。
30日現在、146人が亡くなり、150人が負傷したと報道されています。
(11月1日発表)亡くなった方が156人と報道されています。

多くの若者が犠牲となってしまい、大変痛ましい事故です。
群衆雪崩①明石花火大会歩道橋事故
過去に起こった群衆雪崩の明石花火大会歩道橋事故とはどのような事故だったのでしょうか。
兵庫県明石市の大蔵海岸で「第32回明石市民夏まつり花火大会」が行われていました。
花火大会2日目となる2001年7月21日の20時30分頃、JR西日本朝霧駅南側の歩道橋で、駅から来た人と会場からの人が合流する南端で群衆雪崩が発生しました。
1m2あたり13人から15人という異常な混雑だったそうです。
この事故で、全身圧迫による圧死等により幼い子どもを含む11人が亡くなり、183人が負傷という大惨事になってしまいました。
群衆雪崩②彌彦神社事件
過去に起こった群衆雪崩の彌彦神社事件とはどのような事故だったのでしょうか
1955年12月31日から彌彦神社では、大晦日から元日にかけて二年参りが行われていました。
二年参りでは紅白の福もちまきが行われ、約3万人が殺到していました。
1月1日午前0時の花火を合図に餅まきが行われ、3分ほどで終わりましたが、群衆は餅まきを期待してすぐには動かず、大規模な移動が始まったのは12発の打ち上げ花火が終わった頃からでした。
午前0時20分頃、拝殿に向かう人と参拝が終わり戻る人とが、中央の15段ある石段付近でぶつかり合い滞留し、この重さにより玉垣が崩壊しました。
参拝客が後ろから押し出されるように次々と高さ3mの石垣から転落、折り重なるように倒れてしまいました。
事故発生時、多くの警察官がバス駐車場の交通整理に割り振られて境内にいなかったこともあり、亡くなった方が124人、重軽傷者80人を出す大惨事になってしまいました。
彌彦神社事件は明治以降最悪の群衆雪崩だそうです。
群衆雪崩とは?
そもそも群衆雪崩とはどのような状況をいうのでしょうか。
群種雪崩の意味
群衆雪崩とは、人が密集したときに1人が倒れることで、周りが雪崩を打つように転倒してしまうことをいいます。
例えば、通路上に障害物があって人が滞留したり、狭い出入口などで、災害や他の要因で人が殺到した際に許容量を超えたときに起こるそうです。
群衆雪崩の対策
イベントなどで一時的に群衆が発生することが予想される場合は、あらかじめ雑踏警備に関する警備計画を策定することが重要とされています。
具体的には、警備員を配置したり、コーンなどの保安器具で立ち入り規制を行うことにより、特定の場所に人が集まりすぎないように人の流れをコントロールするといった対策が必要です。
スポニチによると、群衆の中に入ってしまった場合にやってはいけない行動に「しゃがむこと」を挙げています。
群衆の中で、決してやってはならない行為があるという。「人と人とが密着しているような状態になって、群衆雪崩が起きる状況になると、たとえばしゃがんだりするという行動というのが非常に危険になります。スマホを落としたから拾おうとして、しゃがもうとして、そこをきっかけに群衆事故が発生してしまいます」。周囲の人が転倒したりして、大きな事故につながることを懸念。さらに「一番被害を受けるのが本人になってしまうので、残念ながらスマホはあきらめてもらうとか、しゃがむという行動は避けた方がいいかなと思います」とも忠告した。
引用:スポニチ
将棋倒しはNGに
明石花火大会歩道橋事故の報道を受け、日本将棋連盟が報道機関に対し「将棋倒し」の表現は誠に不適切な使い方であるとして、事故などの報道で「将棋倒し」という言葉の使用をやめるよう要望書を出したそうです。
日本将棋連盟からの抗議を受け、以降の報道は「群衆雪崩」や「人が折り重なって倒れ…」との表現に改められています。
また「ドミノ倒し」の表現も同じく使われていないそうです。
まとめ
今回は、過去に日本で起きた群衆雪崩について調査しました。
韓国では多くの若者が犠牲になってしまったようですが、一人でも多くの方が助かってほしいです。
過去の群衆雪崩を教訓に、日本でも大規模なイベントが行われる際は、十分に気をつけて楽しんでいただきたいですね。